[建主様のご質問]では、建て主様からよくいただく家づくりに関する素朴な疑問について、ひとつひとつ答えていきます。もし家づくりに関する質問がありましたら、本記事下の欄にコメントいただくか、随時twitter(本サイト右下に私のtwitterタイムラインが表示されています。)またはメールにて受け付けておりますので、お気軽に話しかけてくださいませ。

 

Q.土地選びでは、何に気をつければいいの?

 

建築家にご依頼をいただく際に、既に建て主側で土地を決定・購入されていらっしゃるケースが多いのですが、敷地選びの段階からそこに建つ建築の姿をイメージできていたら、もっとイメージに合った土地選びができていたのにな、と感じるケースも中にはあります。

 

一般に不動産的には、「整形」「駅近」「南向き」という条件が満たされている土地い自動的に高い値付けがされますが、土地を建築家の目線で見ることですぐに気づける土地のメリット/デメリットはその価格に盛り込まれていないことがほとんどです。

例えば、

  • 不動産広告には「3階建て建築可能」と謳われている低い値付けの土地が、実際には建築基準法上は4階建てを建てることが可能で、素晴らしい眺望を得ることができる土地だった
  • 土地見学のタイミングでは左右両隣の土地も更地で広々としてよさそうに見えた土地が、実際に両隣の建物が建ってしまうと窮屈で日射も得られず、快適ではない土地だった
  • 整形で南向きの土地を高い金額で購入したが、南面する道路の交通量が多く、また土地と道路の距離が近すぎたため、せっかく南向きなのに開放的に家をつくれなかった
  • 不正形で接する道路が狭く低い値付けがされていた土地を購入したが、設計を工夫することで開放的で快適な家づくりに十分資金を割くことができた
  • 北向き接道の土地で隣家も迫る低い値付けの土地でも、隣家の大きさや位置関係を読み解くことで間取りを工夫すれば十分な日射を得ることができた

など。建築家のアドバイスを受けられないまま土地選びの判断を下してしまうことが、建て主の利益につながっていないと感じるケースです。

 

また、建て主に最初にお会いしたときによくいただく質問の一つに、「この敷地に、どれくらいの大きさの建物が建ちますか?」というものがあります。これは、用途地域、容積率、建蔽率、斜線制限、高さ等の都市計画法で各々の土地に定められている条件がわかれば、建築家であればその場で「各階およそ〇〇坪程度で△△階建ての建物が建ちます」と即答できますので、複数の候補から土地を選ぶ際の判断材料として、決めてしまう前に建築家にアドバイスを求めるとより納得いく判断ができると思います。また、建て主自身も探しながらご自身の本当の要望に気づくことも多いため、土地探しプロセスからコミュニケーションをとりはじめておくとその後のプロセスもスムーズにすすみます。ですから土地選びの段階で建築家に同行をしてもらえるようであれば、頼んでみてもいいかもしれませんね。

 

また、土地探しを始めてしまう前に、ローン組み含めたファイナンス的視点から検討した合理的な全体予算設定を行っておくことがたいへん重要ですが、それはまた別の機会にお答えします。

 

※この内容は、こちらの書評でも触れていますのでご覧いただけますと幸いです。

 

参考文献:『建築と不動産のあいだ』 高橋寿太郎・著 学芸出版社
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