[建主様のご質問]では、建て主様からよくいただく家づくりに関する素朴な疑問について、ひとつひとつ答えていきます。もし家づくりに関する質問がありましたら、本記事下の欄にコメントいただくか、随時twitter(本サイト右下に私のtwitterタイムラインが表示されています。)またはメールにて受け付けておりますので、お気軽に話しかけてくださいませ。

 

Q.そもそもどれくらいの予算で考えればいいの?

 

家づくりでは下記のような不安や疑問を持たれているケースがほとんどかと思います。

  • そもそもどれくらいの予算で考えればいいのかわからない
  • どのローンを選ぶのがいいのだろう?
  • 低金利だから今がチャンスと勧められるけど、本当?
  • 自分たちのワークスタイルの変化(将来独立開業するつもり)に見合った予算組ができるのだろうか?
  • 土地は買った方がいいのだろうか。親から相続する予定の敷地をベースに考えた方がいいのだろうか。
  • そもそも家を建てていいのだろうか。

土地を探したり建物のデザインを依頼してしまう前に、これらの「お金」に関する不安を取り除くためにファイナンシャルプラン的観点からの検討を行っておくことが、結果的によりよい将来を手に入れることに繋がります。

 

建て主の多くは、最初から「予算感」をもっていますが、その多くは「無理ないローンの返済額」から逆算して借入額を決めている場合がほとんどです。多くの場合、総事業費5000万円~1億円程度になるようですね。1)総事業費とは、その建物を使い始めるまでにかかるすべての費用。住宅であれば「土地代や不動産仲介手数料」「各種登記費用」「銀行の保証料や手数料」「測量や地盤調査」「建築費や設計料」「各種税金」「火災保険料」

 

しかし、建設時にかかる総事業費だけではなく、将来の収入や資産、のこしておく貯金などを含めたライフスパンでのお金の収支計画をしっかりと立ててから、安心して建築にかける予算を決めることで、その「予算感」は変わってくるケースもあります。その過程で、どの銀行のどのローンでどの金利を選択するべきかが、おのずと明らかになってきます。

 

お金を考えることを通して、自分たちの将来をリアルに考える機会になるということも、家づくりのプロセスにおいてたいへん重要なポイントになります。今の仕事内容、目標としているキャリアについて暫定でもイメージを固めていくことに繋がりますし、親や親族が関係する場合には相続・贈与など、普段あまり議論しないでおいていることに触れて、話し合って、整理することで、家族というものを考えるきっかけになります。

 

家づくりを含め建築事業とは、単に建物をお金で買うという消費行為ではなく、自分と家族についてしっかりと見つめ直して今後の人生のイメージを手探りで掘り起こしていく、人生でも節目となるイベントです。できあがった建物と同じくらい、そのプロセスそのものが貴重なものとして建て主の中にのこり続けるものです。

 

そのために、土地探しに入ってしまう前のファイナンス的検討を十分に行うことが、家づくり成功のキーポイントとなります。また、この段階でお金を通して自分たちの将来をイメージしておくことが、最終的な家のデザインの良し悪しにも関わってきます。

 

※この内容は、こちらの書評でも触れていますのでご覧いただけますと幸いです。

参考文献:『建築と不動産のあいだ』 高橋寿太郎・著 学芸出版社
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References   [ + ]

1. 総事業費とは、その建物を使い始めるまでにかかるすべての費用。住宅であれば「土地代や不動産仲介手数料」「各種登記費用」「銀行の保証料や手数料」「測量や地盤調査」「建築費や設計料」「各種税金」「火災保険料」