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[建主様のご質問]では、建て主様からいただいた素朴な疑問について、ひとつひとつ答えていきます。もし建物づくりに関する質問がありましたら、メールにて受け付けています。

 

Q.工事費の見積を適切な金額にするには、どうすればいい?

同じ内容の図面で複数の施工者に見積を出して比較することが適正な金額にするための基本的なやりかたです。1)ただし、建設需要と供給のバランスが売り手市場となっている昨今では、稀に相見積もりをとることがベストな選択肢とならないこともあるようです。契約が確約されていない仕事の見積もりに対して真剣に取り組めない状況にある工務店が増えてきているためです。

 

ただし、必ず各社違う金額が出てきますし、見積もり項目もかならずバラバラで出てきます。見積もり作業というのはそれぞれの積算担当の経験やノウハウによって微妙なやり方が異なり、設計・施工が一体か別かでも異なるため2)設計・施工一体の場合、設計料がかならず施工費のどこかに盛り込まれています。、必ず細部の項目までピタリとあう見積もりが複数社から出てくることはありません。また、施工者によって利益のとり方がまちまちであったりもするため3)利益のとりかた:元請の管理費という形で明確に示されているもののほかに、それぞれの材料費などにすこしづつ積み上げて利益が発生している部分を見えにくくする手法をとる工務店もあります。、大分類・中分類ごとの比較しかできないようなケースもままあり4)大分類:共通仮設工事、建築主体工事、電気設備工事、など、工事費をカテゴリ分けする際の一番最初のおおきな分類5)中分類:基礎工事、コンクリート工事、木工事、鉄骨工事、左官工事、屋根板金工事、など、大分類をより細分化した項目。この下の小分類で、具体的な材料名や手間賃が列記されることになる、個別の項目ごとの比較が明朗に行えることは少ないです。

 

設計者であればそれぞれの材のおおまかな単価を把握していますし、「積算資料」「積算資料リフォーム編」「建設物価」「建築施工単価」などの政府発行の刊行物に記載のある単価も手元にありますので、異常なものが紛れ込んでいたら発見することができます。出てきた見積もりに対して査定の赤入れで見積もり書が真っ赤になることは日常茶飯事ですから、設計と施工が別の場合には設計士にしっかり査定してもらいましょう。

 

設計・施工一体の場合には、建て主ご自身がしっかり査定する必要があります。希望した内容がしっかり入っていないこともありますし、比較して高すぎたり逆に安すぎたりする場合も怪しいのでとことん指摘しましょう。

 

施工者がどの程度の売り上げ額で何人の従業員のいる会社なのか、ということによっても適正な施工者かどうかの判別をおおまかにつけることもできます。建てる場所が決まっていればおのずと候補も絞れてきますし、建築家同士はネットワークを張って地域ごとのよい施工者の情報のやり取りを頻繁に行っています。不安な場合は早い段階から心当たりのある施工者について建築家に質問されておくとよいでしょう。

 


他のよくいただくご質問は、[建主様のご質問 / FAQ]にまとめています。ご依頼に関するご質問はこちら

References   [ + ]

1. ただし、建設需要と供給のバランスが売り手市場となっている昨今では、稀に相見積もりをとることがベストな選択肢とならないこともあるようです。契約が確約されていない仕事の見積もりに対して真剣に取り組めない状況にある工務店が増えてきているためです。
2. 設計・施工一体の場合、設計料がかならず施工費のどこかに盛り込まれています。
3. 利益のとりかた:元請の管理費という形で明確に示されているもののほかに、それぞれの材料費などにすこしづつ積み上げて利益が発生している部分を見えにくくする手法をとる工務店もあります。
4. 大分類:共通仮設工事、建築主体工事、電気設備工事、など、工事費をカテゴリ分けする際の一番最初のおおきな分類
5. 中分類:基礎工事、コンクリート工事、木工事、鉄骨工事、左官工事、屋根板金工事、など、大分類をより細分化した項目。この下の小分類で、具体的な材料名や手間賃が列記されることになる