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建築家・内藤廣さんの作品、著作メモ

 

 

180308 旭川駅
3年ぶり3度目。シンプルな平面、特徴的な構造体。色温度の低い落ち着きのある照明は、電車が駅舎に入った瞬間から乗客に落ち着きを与えてくれる。駅舎なのに一階ロビーは自習室のように使う生徒がたくさんいたことも印象的。頑丈で長持ちするシェルターが必要な雪国で、その役目を完全に全うしている。細部や色彩計画など見所がたくさん。

 

180103 『環境デザイン講義』『形態デザイン講義』
デザインとはモノとヒトをつなぐコミュニケーションを生み出す行為であり、翻訳である。何の翻訳かというと、『技術の翻訳』『場所の翻訳』『時間の翻訳』の3段階ある。どんな美学も理論も、最終的には建築を専門としない方々が美しいと感じることによって本質的に社会に開かれる。どんな素晴らしい技術も、その素晴らしさが美しいものとして人間に届かなければいけない。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

171215 ちひろ美術館・東京
偶然にも、今日はいわさきちひろさんの99回目の誕生日に当たるそう。
内藤廣さんの建築。全てを拝見したわけではないけれど、言説を鵜呑みにしてはいけない、と作品を訪問すると感じる。形も素材も性能もスタディし尽くして実現に至っている。デザインの鬼。
分棟の構成による集落的な空間体験。なぜ一階はRCで2階以上はS造なのだろうか。理由は、1階の天井と外壁をともにRC打ち放しとすることで庭の空間を1階室内に引き込むことを狙ったのではないだろうか。低く抑えられた天井とあいまって、一階にいる時には常に庭の存在を強く感じる。一方で2階以上はS造で軽く乗せ、厚く仕上げる。構造体自体を露出できる重いRCと、保護しなければいけない軽いS造の物性をプログラムにうまく重ね合わせて解いてある上手さ。手すりの工夫にも感銘を受けた。

 

 

171209 ギャラリーTOM
ギャラリーTOM(設計・内藤廣)にて、「柳宗理の石彫」展を拝見。オーナーの村山治江さんに、恐れ多くも内藤廣さんとのこと、吉阪隆正さん、鈴木恂さんとのことなど、伺う。エアポケットのような場所で、豊かな文化が蓄積されて、ワインのように発酵・醸成されているような。外観写真からは分からなかった、コルビュジェの影響や、開放的な内部空間、シークエンスの作り方、卓越した造形力など、意外な発見がたくさんあった。その後の内藤さんの変遷に思いを馳せる。

※その他の写真はこちら↓
http://corecolor.jp/?p=1536

 

171120 『内藤廣の建築 1992-2004』『NA建築家シリーズ03 内藤廣』『建築のちから』
テキストのほとんどが、作品の説明を超えてクライアントやコラボレーターとの物語として読める。建築とは「構築する意思」のこと。構築する意思を組み上げたチームメンバーとの物語を語ることこそが、作品の説明である、というスタイル。その裏にある膨大なスタディや技術的な検討の方にむしろ興味があるけれど、そこは少しだけ漏れ聞こえてくるような印象を受ける。