竹富島 グローバルを受け入れたときにローカルはどうなってしまうのか

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竹富島で2泊しました。

一泊目は町のおじさんおばさんの住んでる家の一角に泊めてもらう民宿(一枚目) 二泊目は竹富島の星のや(二枚目)
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民宿のほうは、まちなかでアオサを獲ったりマンタを獲ったりして日常生活をいとなんでるおじさん
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の家に泊めてもらっているような感じで、晩御飯もとなりのおうちがやってるものを食べに行くような風情で、すばらしい。

星のやの方は、前職でリゾートホテルの設計などに関わらせていただいたことがあったときによく調べてはいたのですが、宿泊したのははじめて。
ラウンジにはいろいろな本が置いてあって自由に閲覧できるようになっており、
その中で、この星のや竹富島がどのような経緯で実現したのかを記述したこの本を妻が見つけてきて、内容の一部を教えてくれました。

細部が抜け落ちることを覚悟で簡単に要約すると
・もともと竹富島の抱えていた負債をリカバリーするために、竹富島の側から星のやへと打診があってはじまった
こちらのサイトにより具体的な記述が
・建設地を選ぶことも計画には含まれていた
・当初2年を想定していた準備期間が、地元住民の方々との折衝の中で、5年にまで伸びた。
・下記をはじめとするいくつものハードル
・・「土地を売らない」「島を汚さない」「風紀を乱さない」「家や自然を壊さない」「地場産業を生かす」定められた憲章
・・離島ゆえのインフラ整備などの困難さ
・・海から建物が見える位置に建築してはならないという規制
・地鎮祭では竹富島特有のならわしで占いを行ったが、吉が出てきて関係者一同ホッと胸をなでおろした
・在来種の原生林に手をつけることはできなかったので、外来種を伐採して土地を切り拓いた
・珊瑚石灰岩は硬くて開発はタイヘン
・珊瑚石灰岩を積んだ石垣は職人が積むと絶対くずれないと言われているが、
職人でも一日4m程度しか施工できない

さらに、妻が従業員の方にヒアリングした(らしい)ところによると
・スタッフは軽井沢本社で経験を積んだ精鋭ばかり
・運営トップは軽井沢本社勤務ののち、家族そろって竹富島に移住
・シェフは世界のフレンチコンテストで何位、とか(詳細忘却) とにかくすごい力の入れよう
・「事業計画のはじまりから営業開始まで、すごく時間がかかったんですね」(妻)
→「いや~、、、、もう、、、、、、ほんとに、、、、、ええ」(従業員)
・竹富島に籍のある方の従業員は数名

また、今回5回目の竹富島訪問となる義父(教育者)によると
・竹富島の学校は、日本で唯一、公式の教科書を使っていない。それくらい自分たちの考え方をしっかり持っている土地柄
・島内で2社ある水牛車の観光センターのうち、反対を受けているのは新しく後からやってきた方(反対の看板など
・昨年同じ時期に竹富島に来たときには、このような看板はなかった

などなど。星のやの宿泊自体は、たいへん居心地がよくかけがえのない思い出となりましたが、
観光によって地域を再生していくことがどういうことなのか、ほんの少し教えられた気がしました。
地域の独自性が強いからこそ、観光産業としては売りになる。
しかし独自性が強いからこそ、その中に入っていくことは大変なようです。
グローバルとローカルの対立というどこにでもある構図といえばそれまでかもしれませんが、
グローバルを受け入れて経済的に成立させないとローカルそのものが存在できない。
さて、そのときにローカルはどうなってしまうのか。

重い課題を見た気がします。

 

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2 Comments

  1. 久保晴義

    年末に石垣、竹富、西表に行ってきました。竹富島では予想以上の統一された景観と車がほとんど走っていない快適さに心奪われました。よほど立派な方が島にいて、環境保護に尽力されたのでしょうね。
    その中で泊まりはしませんでしたが「星のや」の敷地の巨大さや、フェリーターミナルでレンタサイクルの業者に混じって一人スーツで客を待つ従業員に少なからず違和感を覚えました。この島にこの施設があっていいのかな、と。
    西表に行きましたら、大原にも上原にも「星野リゾート建設反対」との看板。やはり巨大で異質なものに対する拒否反応は強い様です。ただ、西表でも星のリゾートがユニマット社の建設したホテルを現在経営しているということでした。そのホテルも住民の反対があったにも関わらず、町長の独断決済により、神が降り立つと言われていた浜に建てられたとのこと。建設時は「客層が違うから」と住民をなだめていたのに結局ユニマットは値下げに走り、西表のいくつかの民宿が客を奪われ太刀打ちできなくなったようです。
    竹富のあの景観は奇跡的です、如何に理由があったにせよ部外者の企業が主体ではいずれ奇跡は起こせなくなるような気がします。いち観光者の身ではありますが、そんな恐怖を感じました。

    ところで、竹富も含め八重山諸島にはまた近々行きたいと考えています、1泊目の民宿をよろしければ教えていただけますか?うちも幼児が3人いましていくつかの宿に宿泊を断られてしまったのです、、、

    貴方の記事、大変興味深かったです、記事にしていただき大変ありがとうございました。

    • 久保様
      コメントありがとうございます。
      レスが遅くなり、失礼しました。

      ローカルとグローバル資本の関係は今後も注目し続けたいと思っています。
      民宿、すみません、名前わすれてしまいました。
      もしかしたらホームページ等もないのか、、地元の観光案内所だと案内があるのだろうと思います。

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